
地域の人たちの幸福な人生を守る医療人
2020年3月、岩手県花巻市に地域医療の中心を担う総合花巻病院が新たなスタートを切ります。移設新築した建物には新しい医療機材が導入され、敷地内に介護付き有料老人ホームが併設されるということで、地域の期待が高まっています。

医療現場は地域で暮らす人の命を守る場所。総合花巻病院では生まれ変わる地域医療の現場を一緒につくっていく看護師・薬剤師・介護福祉士を新規に募集しています。
「愛は人を癒し、誠は病を治す」
という理念を体現するために

「総合花巻病院の役割は、将来的な医療ニーズに的確に応え、質の高い医療人を育てることにあります。高等看護専門学校も運営しておりますので、教育という面においては、就職後も一生涯のキャリアを重ねていける環境をつくっています」と話す理事長の大島俊克さん。
自身も30年以上、医師として患者さんと向き合いながら、病院全体の運営や併設する高等看護専門学校で後進の育成に当たるなど、地域医療のために幅広い仕事をされています。

「こんな話をするのもアレなんですが、この病院は300名以上のスタッフがいるので、若い人とのコミュニケーションって忘年会の時くらいしか取れてないんですよね。そもそも若い人は、私に話し掛けられるのが嫌かもしれないなという気持ちもありまして…(笑)」という本音をお持ちなんだとか。
何でも、バレンタインの日に理事長にお菓子を渡すと、ホワイトデーのお返しの品には必ず「いつもありがとう」のメッセージが添えられているそうです。
そんなスタッフ思いの理事長を慕う職員も多くいます。
薬剤師の職場はいつも明るい
総合花巻病院では多様な職能を持った人たちが働いています。医師や看護師、調理師などがチームワークを活かして地域医療を提供しています。
薬剤師として働く宮彩子さんもその一人。

「薬剤師を志したのは小学生の頃で、祖父が入院している時に、いつも服薬指導をしていた方の職業が薬剤師だということを知った時に、自分もなれたらいいなって」
小さい頃からの夢を叶えた宮彩子さん。実はもう一つの夢もあったそうです。
「実は …お菓子づくりが趣味で、薬剤師になる前はお菓子屋さんになりたかったんです」

「お菓子づくりと薬の調合って共通するところがあって、必要な材料を正確に量ってつくります。もちろん、薬の方が1mg以下の正確さが必要なので難しさは違いますけど、今はお菓子より薬の調合の方が得意ですかね」と、笑う宮さん。
「薬剤師の働く薬局は病棟の奥の方、少し離れた場所にあります。それが関係しているのか、人間関係がとても良いところですね。一人ひとりが個性的なので、個性が強い薬剤師さんは大歓迎です」
個性が強いという職場にお邪魔すると、薬局長の佐藤裕司さんが登場。

「私もあと5、6年したら定年なんですよね。新しい病棟の薬局には最新の機材も導入されて、仕事も効率的になります。その中で私にできるのは、これまでの薬剤師としての経験を次の世代に伝えることではないかと。総合花巻病院はチーム医療を進めています。医師との連携や他局との連携、コミュニケーションの取り方を伝えていきたいです」
宮さんや他のスタッフとも気さくに話す佐藤薬局長。

「若い職員とカラオケ行くために、最近は米津玄師を練習しているんですよ。マッチとかじゃなくてね(笑)」
職場では“歌って踊れる薬局長”として有名なんだとか…。(笑)
看護師の仕事は患者さんを観察することに始まる

「患者さんを観察することが、看護師の第一の仕事だと思っています。ささいな変化を感じ取るには、知識だけではなく経験が必要になりますから」
そう話すのは及川静香さん。付属の看護学校を卒業し、そのまま総合花巻病院に勤め始めました。
急性期医療を担当することもある中で、急病の患者さんが運び込まれたときには迅速なチームワークが必要です。だからこそ、患者さんだけではなく、同僚のことも気に掛けながら仕事をしていると言います。
「同僚の変化にも気付けるように意識しています。体調だったり髪形だったりを気に掛けておくことがコミュニケーションのきっかけにもなりますし。緊迫感のある場面では、やはり医師や同僚との普段からの連携が重要なので」

今年で勤続13年目の及川さん。長く働いていたら不満に思うことも出てくるのでは…?
「もちろんありますよ!(笑) ストレスがたまることもありますし、うまくコミュニケーションが取れないときには落ち込むこともあります。でも、全ては患者さんのためと思ってやっています。やっぱり、患者さんが元気になっていく姿を見ることができると嬉しいですから」
ちなみに、ストレスはどうやって発散していますか?
「…肉ですね。思いっきり、お肉食べます」

総合花巻病院が考える
「次のチーム医療」をつくる人
今回の取材をコーディネートしてくださった総合花巻病院の総務課で人事を担当している牛崎貴弘さん。服装や髪形もオシャレで、(良い意味で)人事っぽくないところがステキです。

「僕はもともと、医療事務をしていました。でも、人と接する仕事がしたくて希望を出していたら、こうして人事の仕事をやらせてもらえるようになりました。とてもやりがいのある仕事です」
総合花巻病院が掲げるチーム医療が、移設によって変わろうとしています。
「人員配置やオペレーションが2020年3月の移設を機に変わります。チーム医療の本質が変わるという訳ではなく、今より良い医療体制をつくる大きなチャンスですよね」
牛崎さんは採用だけでなく、若手職員の交流会の実施などチーム医療を円滑にする取り組みに積極的です。

「新しい総合花巻病院になることで、新たに仲間になる看護師、薬剤師、介護福祉士の方も働きやすい環境になると思います。総合花巻病院は職員のキャリア育成のために、職員の希望を聞いたり、資格取得のための支援や補助をしたりと人を大切にしています」

「まずは患者さんに向き合う姿勢や思いが大切。スキルは後からついてくるものだと思うので、ちょっと不安があっても、新しい総合花巻病院を一緒につくっていきたいという方に飛び込んできてほしいなと思っています」
地域医療を長年支えてきた総合花巻病院の実績を引き継ぎながら、これからのチーム医療を一緒につくってくださるあなたを待っています。